イッキ見必須?!今冬のハイクオリティすぎるNETFLIXオリジナルドラマ

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ネモ・ロバーツ

写真家&ライター&日常系ミニマリスト。 広告制作・編集と撮影の仕事を経て渡英。ロンドンをベースにアーティスト活動を行う。 『レス・イズ・モア 夢見るミニマリストでいこう。』『ロンドンでしたい100のこと』(共著)を出版。 ロンドンを拠点に展覧会もやっています。


素晴らしい映画やドラマとの出会いは、人生を楽しく豊かにしてくれるもの。

現在はオンライン配信サービスで各国のドラマに

いち早く触れることができるようになり、

海外ドラマもぐっと身近になりました。

 

今回はお休み時期にじっくり鑑賞したい、

2020年冬に世界で大きな話題になったドラマ2作品をピックアップ。

 

Netflixオリジナル史上最大のヒット「クイーンズ・ギャンビット」

1作品目は「クイーンズ・ギャンビット」。

2020年秋の配信開始後28日間で6,200万世帯が視聴するという、

Netflixオリジナルシリーズ史上最大のヒットを記録。

米国の映画評論サイトで有名な「ロッテン・トマト」では

99点というまれにみる高得点をゲットしています。

 

あらすじ

事故で親を亡くし孤児院に送られた9歳の主人公ベス。

用務員のおじさんとの出会いをきっかけにチェスの世界に足を踏み入れます。

彼から手ほどきを受け天賦の才能を見いだされるベスですが、

この孤児院で薬物依存症になっていきます。

 

年月が過ぎ、養親のもとで暮らすようになったベス。

夫妻が離婚したことをきっかけに経済的に困窮する養母を救うため

賞金目当てでチェス大会に参加しはじめたことで、めきめきと頭角を表します。

しかしチェスの天才少女としてスターダムを上り詰める彼女の前に、

ロシアの強豪ボルコフが立ちはだかります。時は冷戦下。

ソ連を倒すことはアメリカの使命というプレッシャーまで負わされた

彼女はどう動くのか…。

 

ライター:ネモ・ロバーツ的見所

クールな天才少女の波瀾万丈ストーリー

愛らしい容姿とは裏腹に、複雑な過去を背負った天才少女という設定に

まずグッと来る人は多いはず。

そして彼女を取り巻く人間模様も秀逸です。

 

孤児院時代の友人や男性ばかりのチェス・プレイヤーたち、

養母との温かくもブロークンな親子関係など、

孤独な頭脳スポーツであるチェス対局の背後にこんな人間ドラマが…

と思わせるシーンが多々あり、思わずほろりとしてしまいます。

 

チェスを知らなくても面白い

チェスのルールを全く知らなくても、ボード上で繰り広げられる

頭脳戦のスリリングさ伝わる演出に引き込まれ、

自分もチェスをやってみたくなる…そんな魅力にあふれたこのドラマ。

ハラハラのストーリー展開と60年代のレトロモダンなファッションにも注目です。

 

また何シーズンも続く長編ドラマが多い中、全7エピソードで終了という、

小気味よいタイトな構成も魅力の一つ。

ドラマ効果でチェスボードの売り上げが伸び、

オンラインチェスのプレーヤーが急増したり、早くも社会現象になっています。

 

クイーンズ・ギャンビット

予告編:https://www.youtube.com/watch?v=EC5EqT70Cgg

 

いよいよ佳境!英国王室をリアルに描く「ザ・クラウン」

世界の王室の中でも高い人気を誇る英国王室。

そのロイヤルファミリーの人間模様と世界情勢を舞台に、

90歳を超えた現在も現役で活躍中のエリザベス2世女王の半生を描いた

大ヒットドラマ「ザ・クラウン」。現在はシーズン4まで配信中です。

 

あらすじ

国王である父の早すぎる死により、25歳の若さで王座につくことになったエリザベス

妻・母・姉であることよりも、英国の顔として

公務を全うしなくてはならない重圧と葛藤はいかに…というストーリー。

 

第二次世界大戦後、幸せな新婚生活を送っていたエリザベスが

突然英国女王に即位することになるいきさつから、

チャーチルやサッチャーといった歴代英国首相との関係、

女王という立場から妹マーガレットの恋を邪魔しなくてはならない葛藤、

夫や子どもたちとの複雑な関係が現在に渡るまで見事に描かれていきます。

 

特にシーズン4では、チャールズ皇太子とダイアナの出会いや

カミラ・パーカー・ボウルズとの三角関係がえがかれるなど、

TVやニュースでおなじみの面々のドラマが描かれ、

ご本家の英国では大さわぎ。

「ザ・クラウン」フィーバーに感化され、王室や歴史のことをあまり知らない

若い世代はこのドラマで戦後史をおさらいしているといっても

過言ではありません。

 

しかしドラマはドラマ。史実をもとに忠実に作られているとはいえ、

エンターテインメント性を高めるため様々な脚色もほどこされています。

ところがあまりにヒットしたため一部の視聴者が

ドラマのあらすじを事実と思い込むのではないか、

「これは史実を基にしたフィクションです」と注意書きを入れるべきだ!

と心配する声もあがっているほど。

 

ライター:ネモ・ロバーツ的見所

豪華な舞台設定

英国王室の裏側をかいま見ることができるこのドラマ。

制作側も気合いが入っておりシーズン1&2だけでも

制作費は1億ポンド(約130億円)に及ぶというケタ違いの

超豪華なドラマ・プロジェクトです。

 

バッキンガム宮殿内部のシーンも、宮殿からほど近い大邸宅

ランカスター・ハウスで多くのシーンが撮影されているだけあり、

その重厚感は本物。

1825年にヨーク公爵の命で建設されたというこの大邸宅は

人気の英国貴族ドラマ『ダウントン・アビー』や

映画『英国王のスピーチ』のロケ地としても知られています。

ロイヤル・ファッションや調度品も、資料をもとに忠実に再現されていて

見応えがあります。

 

ロイヤルファミリーの人間模様を赤裸々にドラマ化

  • 愛する女性のために王位を捨てたエドワード8世
  • 映画「ローマの休日」と重ねられ国民の涙を誘ったマーガレット王女の恋
  • ダイアナ妃の波乱に富んだ結婚生活と悲劇の死
  • チャールズ皇太子とカミラ夫人の再婚
  • ウィリアム王子・ハリー王子のロイヤル・ウェディング…

 

日本にいても、英国王室関連のゴシップを1つぐらい聞いたことが

ある人は多いはず。

特にハリー王子とメーガン妃の王室離脱にまつわるゴシップは現在も進行中です。

 

この国で暮らしていると感じるのですが、イギリス人の多くは

かなりの王室ゴシップ好き。

好き嫌いに関わらずどの世代もロイヤルファミリーの話題と共に

育っています。

しかも日本人が修学旅行で京都に行くように、

バッキンガム宮殿といえば誰もが一度は訪れたことがある場所。

 

中には入れないけれど、誰もが見慣れた場所の中で

繰り広げられているドラマに興味をそそられない訳がない…

とシリーズのヒットぶりに納得してしまうのです。

 

またエリザベス女王の陰に隠れ、あまり知られていなかった

夫フィリップ殿下の人間像にも興味を引かれます。

 

ギリシャ王族として生まれたもののクーデターで国を追われ、

子どもの時から亡命生活。

母親は精神を病み父は自暴自棄という複雑な生い立ち。

英国に落ち着き軍人としてのキャリアを歩み始めたものの

妻エリザベスの即位のためそれを諦め、王家の血を引く

自分の名前すら取り上げられてしまうというやるせなさ。

 

90歳を越える今もハデな交通事故を起こして世間をあっと驚かせたり、

ユーモアを飛ばしすぎ「失言殿下」と呼ばれることも多い彼ですが、

その陰にはこんなドラマがあったのか…

と英国王室の歴史に思いを馳せてみたくなります。

 

<ドラマ予告編動画>

シリーズ1 https://www.youtube.com/watch?v=at53Mhk8wg8

シリーズ2 https://www.youtube.com/watch?v=ykTU8fdB-Sg

シリーズ3 https://www.youtube.com/watch?v=YM2d-cjZmlo

シリーズ4 https://www.youtube.com/watch?v=mhf2EaEGbR4

 

大人のハイクオリティ・ドラマを楽しもう

天才チェス少女のサクセス・ストーリー「クイーンズ・ギャンビット」、

そしてロイヤルファミリーのドラマをリアルにえがいた「ザ・クラウン」。

 

どちらにも共通するのは波瀾万丈すぎる人生とハイクオリティな仕上がり。

大人だからより楽しめる上質ドラマを、この時期にぜひご覧になってみては

いかがでしょうか?

 

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